出典: 仮想DOSマシン 『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版(Wikipedia)』 最終更新 021年6月11日 (金) 12:10 UTC、URL: https://ja.wikipedia.org/ 仮想DOSマシン(Virtual DOS Machine:VDM)とは、マイクロソフトのWindows等に実装されたIA-32の仮想86モードを利用したMS-DOSシステムコールが利用可能な環境のことである。 [Windows 9x系での仮想DOSマシン] Windowsには仮想マシンと呼ばれる概念があり、これは一般的によく使われているハードウェアエミュレーションを行う仮想マシンとは別のものである。Windows 9xには「システム仮想マシン」と「仮想DOSマシン」と呼ばれる2つのタイプの仮想マシンが存在する。システム仮想マシンは一つだけ作成され、OSとすべてのWin16アプリとWin32アプリはシステム仮想マシン上で動作する。(なおWin32アプリはそれぞれ独立してメモリアドレス空間で動作し、16ビットWindowsアプリは互換性のためにすべてのアプリケーションでメモリアドレス空間を共有している。) Windows 9x系は一部を除きOSは32ビット化されており、OS自体がMS-DOSのシステムコールを直接呼び出すことはない。ただし必要な場合はMS-DOSの機能をレガシードライバとして利用することが出来る。Windows 9x系でDOSプロンプトを起動するとDOSプロンプトごとに独立した仮想DOSマシンが作成されcommand.comが実行される。この仮想DOSマシンの環境からMS-DOSの機能を使うことが出来る。 [NT系での仮想DOSマシン] Windows NT系のOSに於いては、カーネルとユーザランドにおいて完全に32ビット化されておりMS-DOSの機能は完全に含まれていない。この上で、DOSアプリケーションを動作させる場合や16ビットWindowsアプリケーションを実行する場合、NTVDMと呼ばれるアプリケーションが起動し、そのプロセス内に仮想空間が作られ16ビットアプリケーションが実行される。 NTVDMはINT 21h/AH=30(Get DOS VERSION)では5.00を返す。 なお、CPUの64ビット動作モードであるLongモードでは仮想86モードが使えないため、64ビット版WindowsにはNTVDMは存在しない。 [OS/2での仮想DOSマシン] OS/2バージョン1.xでは、DOSアプリケーションはリアルモードで動作し、同時に1つのDOSアプリケーションしか動作しない。 ・・・ |
同義語・類義語 | 関連語・その他 |
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VDM | |
Virtual DOS Machine | |
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更新日:2024年 1月25日 |