出典: 仮想86モード [読み] かそう・はちろくモード 『通信用語の基礎知識』 更新年月日 2014/01/23,URL: https://www.wdic.org/ i386以降のIA-32における動作モードの一つ。 [概要] プロテクトモードの一種で、その保護機能のもとで仮想環境を提供する。 リアルモードのように、セグメント:オフセットによるアドレッシングを提供したり、機械語の解釈でもプリフィックスがない場合はIA-16と同様に16ビットとして解釈するなどの動作をする。 これによって、32ビットのプロセッサーとそのネイティブな環境でありながら、旧来の16ビットアプリケーションをほぼそのまま動作させることができる。 [特徴] 機構 仮想86モードは、実行タスクである「仮想86タスク」と、その動作を監視する「仮想86モニター」から構成されている。 実際に動作させるアプリケーションである仮想86タスクは特権レベル3(ring 3)で動作する。 このためCPUの動作に影響を及ぼす命令は全て制限がかかっており、16ビットでは普通だった、I/Oへのアクセス、割り込み制御、フラグレジスターの参照/更新などは、全てトラップされ、仮想86モニターで処理される。 VME Pentium以降では仮想86モード拡張機能VMEが搭載されており、トラップするかタスク内でそのまま処理するかを設定できるようになり、より動作が効率的になった。 VME機能の有無は、EAXレジスターに1を代入してCPUID命令を実行し、EDXレジスターに得られたフラグのビット1が1かどうかで確認できる。 用途 ・・・ |
出典: 仮想86モード 『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版(Wikipedia)』 最終更新 2017年8月11日 (金) 10:01 UTC、URL: https://ja.wikipedia.org/ 仮想86モード(かそうはちろくモード)は、IA-32のプロテクトモードの特殊なもので、16ビットx86(8086)のほぼ完全な仮想化の提供をハードウェア的に支援するものであることが特徴である。 [概要] 仮想86モードの実行環境はプロテクトモードで動作する仮想86モニタおよび、仮想86モードで動作する仮想86タスクの2つで構成される。仮想86タスクにおいては、セグメントレジスタを使ったアドレスが単純な16ビットシフトしたアドレスのベースに加算されたり、普通の演算命令、ジャンプ命令等はプレフィックスが無い限り16ビットに解釈されるなど、8086およびリアルモードに似た動作をする。ただし、仮想86モードは特権レベルが3に固定されているので、CPUの実行モードを制御する命令やソフトウエア割り込み命令、入出力命令、フラグレジスタへのアクセスなどのシステムの動作に関わる命令は制限がかかる。 ・・・ |
同義語・類義語 | 関連語・その他 |
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V86 mode | |
V86モード | |
virtual 8086 mode | |
仮想8086モード | |
仮想86モード | |
かそうはちろくモード | |
更新日:2022年 1月12日 |