出典: Adaptec [読み] アダプテック 『通信用語の基礎知識』 更新年月日 2010/08/17,URL: https://www.wdic.org/<br><br> かつて存在した、SCSIホストアダプターで有名なボードメーカー。事実上の業界標準だが、総じて価格は高かった。<br><br>[概要]<br> 1981(昭和56)年に創業以来、SCSIのホストアダプターや、RAIDコントローラーのメーカーとして広く名が知られるメーカーとなった。<br> パーソナルコンピューターでのマルチタスクOSの時代の黎明期、バスマスター方式のSCSIホストアダプターでデファクトスタンダードの地位を築いた。<br> SCSIのAPIとして、ASPIなどがある。<br><br>[特徴]<br>初期<br> 初期のパーソナルコンピューターではSCSIは無くてはならないインターフェイスではあったが、時代は変わり、ATAが標準化され、また外部インターフェイスもUSBが普及するようになると、SCSIの需要は激減することになる。<br> Adaptecは様々な製品を手がけていたメーカーだったが、1998(平成10)年11月、ST Microelectronicsに半導体部門であるPeripherals Technology Solutions部門を売却し、RAIDコントローラーのベンダーとなる。万人が必要としたSCSIコントローラー程ではないにせよ、RAIDは一定の需要があった。<br>買収<br> 2007(平成19)年3月、投資ファンドのスティールパートナーズに株式10.7%が取得され、経営陣の退陣が求めるようになってきた。<br> Adaptecは企業維持のため、経営陣とファンド間で対立は深まるが、スティールパートナーズ側は株式の買収を更に進めた結果、株式を14.6%まで取得、遂にスティールパートナーズ傘下に入り、元経営陣は退陣を余儀なくされた。<br> 2010(平成22)年5月、遂にAdaptec唯一の事業であるRAIDコントローラーやAdaptecブランドをPMC Sierraに売却することで合意、翌月に売却が完了した。<br> これにより、Adaptechば事業実態のない会社になりはててしまった。<br>崩壊まで<br> スティールパートナーズは、焦土化経営を目的とした濫用的買収者であった。 ・・・ |